心が赴くままに

日常と好きの備忘録。

キラキラ

 毎年8月になるとaikoの「キラキラ」を買った日のことを思い出す。

キラキラ

キラキラ

 

 

今から11年前の2005年8月3日、わたしはその日リリースされた「キラキラ」の初回限定盤がほしくて、CDショップを何件もはしごした。

中学生だったあの頃のわたしはまだフラゲ日の存在を知らなくて、発売日当日なのに行く先々のお店で品切れ中になっていることが不思議でしょうがなかった。

ここに行ってなかったらもう諦めよう、と思って行ったTSUTAYA*1にわたしがずっと探していたCDが置かれていた。すぐさまCDをレジに持って行って、車で待っていた母親の元に走っていった。「あった!!」と興奮気味に話すわたしに対して母親は淡々とした口調で「よかったね」と一言。テンションの高低差が激しかったけどそんなの構わなかった。助手席に座って、買ったばかりのCDを取り出し、ビニールを破って車に備え付けられていたオーディオにCDを入れて待ち望んでいた音が流れ出した瞬間の高揚感を今でもはっきりと覚えている。

あれから月日は経ってわたしはとっくにフラゲを知って、CDが店舗に置かれていないときにはわざわざはしごをしないでネットで買う術も覚えた。社会人になって今では自由に使えるお金が増えて、あの頃よりもほしいものはたやすく手に入るようになったけど「キラキラ」以上に買った日のことを鮮明に覚えているCDにはまだ出会えていない。

便利さや手軽さと引き換えに、子どもの頃持っていたほしいものを手に入れる必死さや、思い入れが希薄になってしまったことが、少し寂しい。

 

*1:※今でもわたしの行きつけ